【害悪】転売ヤーが利益を上げる仕組みとその対策法
昨今、いわゆる「転売ヤー」による不当と言っても過言ではない、利益目的の買い占め商法が一部で社会問題化しています。
今回は転売ヤーが存在してしまう理由とその対処法を解説いたします。
悪質な転売とは
悪質な転売とは、通常の小売り価格よりも高い価格で製品やサービスを販売する行為を指します。
新商品や限定商品が発表された直後などに組織立って「大量購入」し、それらを高値で販売する。悪質の極みともいえる転売ヤーもいます。
なお、今回は主に新品を定価で入手してフリマ等で高値で売り抜ける行為を悪質な転売と転売ヤーと呼称します。
基本的にビンテージ品やプレミア品、エラー品、芸術品、遺物、文化財などが自然に定価より高価値になる場合などは含みません。
悪質の極み「転売ヤー」が利益を得てしまう原因
【基本・値段が変わる理由】需要と供給のバランスが崩壊
確実な原因として1番に挙げられるのが「その商品に対する需要(買いたい人)と供給(売る量)のバランスが崩壊または不安定」であることです。
具体的には特定の商品やサービスに対する需要が高い一方で、供給量が少ない場合、その価格は上昇します。
一番わかりやすいのが現物の「金(Gold)」の価格です。金は代用が利かない物質なので、欲しい人、つまりは入手が必要な人が多ければ高くても売れるわけですね。
これと同じくして、需要が限られているものを転売を目的としている人が取得した場合、欲しい人に回らず、その人は少し高くなってでも手に入れるしかないため、自然に取引価格が高まることになります。
従って連バイヤーは購入したものをより高い価格で販売することで利益を得ようと行動し、実際にそれが可能となる場合が存在してしまうわけです。
限定コラボ商品などが転売される理由がまさにこれ
需要と供給のバランスが崩壊しやすいのは新製品発売直後が挙げられます。また、特に限定製品はもとから供給が少ないことを示しており、転売の餌食になっています。
■製品やサービスが限定的に提供される場合・・・供給少ないことが明らかであるため転売の餌食に
■新しい商品・サービスが発表された直後の時期・・・需要が盛大であることが予想される場合、転売の餌食に
組織化して大量購入するやからも・・・
転売ヤーが買えば買うほど、消費者に届く量が減ることになり、それはすなわち価格の上昇を意味します。そのため転売ヤーの中には組織のように一斉に大量購入をして、買い占めを行い、自ら価格上昇へ誘導する動きも見られます。違法ではないものの消費者からすれば極めて迷惑です。
悪質な転売ヤーを減らす方法
【前提】転売を違法にすることはできない。
消費者を保護するため悪質な転売を違法にするための法整備は可能かという問題ですが、これは基本的に難しいでしょう。
転売は「買った時より高く売る」という真っ当な商売に該当します。なので違法にすることはできないでしょう。
定価より高ければ違法なども制限はできません。日本において市場は開かれたものであり、基本的に需要と供給のバランスで価格は変動するのが自然です。
また、メーカーの提示する定価というのは希望価格や標準価格として示したものであり、販売店の判断で定価を無視して価格を上下させることがもともと可能で違法性は皆無です。
消費者ができる転売ヤーの撃退法
残念ながら消費者ができる転売ヤーの撃退法は限定的です。なぜなら転売ヤーの手に渡ってしまった商品は商取引として合法であり、他人の買い物には一切介入できないからです。
とは言え、転売ヤーはその後売り抜けるまでが目的であるため、転売ヤーと最終消費者のとの接点においては多少撃退することも可能です。
転売ヤーの出品に対してコメント・質問を付ける
同じものを定価より明らかに高く複数出品している場合は転売ヤーの可能性が高いです。それでも仕方なくその商品を購入したい場合などは、コメント欄等に「定価は〇〇円ですよね」や「購入はいつですか」、「保証はありますか」、「万が一の際に保証を受けたいのでレシートをいただけますか」、「初期不良なら返品を受けてくれますか」など、転売行為には購入から出品までの手間だけでなく、販売者としての責任が伴うことを自覚させるコメントをすると転売をやめることを促すことができます。
また転売ヤー側が初期不良対応を面倒であると感じた場合には、多少の値段交渉も可能になることもあるでしょう。
悪質転売ヤーの出品をネットに晒す(高難易度)
もう1つの撃退法は転売ヤーの出品やアカウントをSNSで共有することです。これには2つの効果があります。
- うまく拡散された場合、転売ヤーの出品に大量の転売止めろコメントが付き、通報などもされ、アカウントが運用しづらくなる。→転売をやめる可能性がある。
- 同じくうまく拡散された場合、転売を許すフリマサイトや商品を企画した企業の行為に多くの人が疑問を感じ、不信感を招く。→フリマや元の商品販売企業が転売対策に乗り出す可能性を高める。
これは消費者ができることとしては強力な手段ですが諸刃の剣でもあります。もしも悪質な転売ではなかった場合は名誉棄損につながる恐れがありますし、SNSの拡散力に比例して責任を求められる場合があります。
SNSで共有する際は事実を追求し、常に「感情ではなく論理的な思考」「一般的な合理性」を意識したうえで実行に移すと良いでしょう。
販売側ができる対策
転売ヤーを根本的になくす方法は「販売側が転売ヤーに売らない」「転売益が出ない量の十分な数量を供給する」の何れかです。
1度に購入できる量を制限
1人当たりまたは1回に購入できる量を制限することで、大量に商品を買い占めはできなくなり、高く転売できる機会を減少させることができます。
店舗に限らずオンラインの取引でも、クレジットカード情報やアカウント情報を使用して購入者を特定することが可能であるため、もしも同一人物が複数のアカウントを用意したとしても、最終的な決済手段において特定し、大量の同一商品を購入することを防ぐことが可能となります。
フリマサイトなど2次流通業者ができる対策
悪質な転売行為はフリマアプリにおいて違反と定める。
これにより一般ユーザーからの通報機能・投票機能などを駆使してシステム的に悪質転売を排除することが可能。
ただし、いたずらなどで、悪質転売ではない商品を出品停止に追い込む手段にも成り得るため、通報機能の虚偽報告へのペナルティーなど双方同時に規約違反とする必要があるでしょう。
メーカーができる対策
価格上昇の原因である需要に対応するための製品やサービスの供給・生産量を増やすことが最も効果的です。
そのためには物流倉庫での在庫量を増やすか、生産量を柔軟に対応できる生産体制が必要です。
いずれも生産コスト上昇につながるため、解決は一筋縄ではいきません。
まとめ「進歩で悪質転売は減らせる」が「違法にはできない。」
悪質に見えても取引自体はありきたりの商売スタイルです。なので強いて言えば真っ当な取り引きであるため、それを違法にはできません。
ですが、上記のように対策や消費者それぞれの考え方で進歩して改善に向かうと思います。
精神論や感情論ではなく、皆が客観性・合理性・論理性を意識しつつ「悪質な転売ヤー」に対応すれば、より早く転売ヤーがやりにくい市場になっていくでしょう。
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